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10.コンセッション概要


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コンセッションとは何か

コンセッション方式とは、高速道路、空港、上下水道などの料金徴収を伴う公共施設などについて、施設の所有権を発注者(公的機関)に残したまま、運営を特別目的会社として設立される民間事業者(以下、SPC)施設運営を行うスキームを指します。SPCは、公共施設利用者などからの利用料金を直接受け取り、運営に係る費用を回収するいわゆる「独立採算型」で事業を行う事になります。
「独立採算型」事業では、SPCが収入と費用に対して責任を持ち、ある程度自由に経営を行うことができます。例えば、利用者の数を増やすことによる収入の増加や、逆に経営の効率化による運営費用の削減といった創意工夫をすることで、事業の利益率を向上させることが可能です。

コンセッションの事業スキーム概要

1. 発注者(地方自治体)とSPCとの関係

コンセッション方式を事業に適用した場合、まず発注者とSPCがコンセッション契約を締結します。コンセッション契約では、両者間で事業期間、SPCに委託する事業範囲、SPCが公的機関に対して支払うコンセッションフィー(運営権対価)の金額、利用料金の設定に関する制限(上限金額など)などについて取り決めます。

委託に出す公共施設の種類にもよりますが、コンセッション方式では、事業期間は通常20年から30年程度が多いようです。また、コンセッションフィー(運営権対価)の金額の決定方法については、事業期間内に当該事業から見込まれる総収益から運営費用を控除した金額の現在価値相当とすることが一般的です。コンセッション方式が適用される事業は公共施設となりますので、SPCの選定は入札で行われることになります。

2. 出資者とSPCとの関係

SPCに対して出資する株主である出資者との関係は、事業主体である株主が発注者とコンセッション契約を締結し、事業を運営していくことだけを目的として設立している特別目的会社です。このような観点において、出資者こそがコンセッション事業の民間側の事業主体である、といえます。

出資者は、運転資金やコンセッションフィー(運営権対価)の支払いに必要な資金を出資金という形で、SPCに対して資金提供し、事業開始後、毎年得られる料金収入の中から配当を受け取ります。出資者が複数いる場合には、投資家間で株主間協定を締結し、会社運営のルールを定めることになります。

3. 金融機関とSPCとの関係

SPCは、運転資金やコンセッションフィー(運営権対価)に株主からの出資金を充てますが、必要な初期費用は巨額になることが多いため、全てを出資金で賄うことはできません。そのため、SPCは金融機関と融資契約を結び、融資を受けることになります。

コンセッション方式のような独立採算型の事業については、当該事業の収益のみを担保に融資を行うプロジェクト・ファイナンスという形式が一般的です。プロジェクト・ファイナンスでは、収益が減り、融資をスケジュール通りに返済をすることが出来なった場合でも、株主に対して責任が遡及されることはありません(一方、事業がうまく行かなかった場合には、出資者に代わって金融機関が事業を継承します)。

4. 利用者(住民・企業等)とSPCとの関係

SPCは、サービスの受益者(利用者)と直接契約を結び、提供したサービスの対価として料金を直接受け取ります。

5. 外注先(運営会社、運転維持・管理会社、設計・建設会社)とSPCとの関係

SPCの業務範囲は、施設運転・維持管理、メンテナンスや料金徴収業務のみならず、施設の大規模改修等に係る業務まで多岐に渡ることから、SPCの事業運営にあたって多くの業務を外注することとなります。例えば、出資者が当該事業に精通した事業会社である場合には、従業員をSPCに対して出向させることで、様々な業務を内製化が可能です。また、ファンドといった金融機関が出資者である場合には、主要な業務は外注することが考えられる。

コンセッション内閣府資料

コンセッション国交省資料